翻訳者になるには

フリーランス翻訳者・専門分野はどう決める?

2017年7月にフリーランスの翻訳者となって10カ月目に入りました。今でこそ「専門はゲーム翻訳です」と言えますが、昨年末までの私は「得意分野……?専門分野……?ビジネス全般、契約書……かな?」なんていう状態でした。「専門分野はこれです」と胸を張って言えるものがなかったのです。

私の友人は、特許翻訳の勉強をして、特許翻訳を専門として翻訳者になりました。最初は様々な分野の案件を請けていたそうですが、少しずつ専門分野の仕事を増やし、今は自動車関連の特許・法規・ニュース等の翻訳を手掛けています。別の友人は、薬剤師という資格を活かし、医薬分野をベースにした翻訳をしています。

私は、かつて法律事務所で秘書をしていたり、金融関係の仕事をしていた関係で、契約書というものに慣れていました。そのため、契約書翻訳の勉強をし、登録する翻訳会社には「契約書翻訳が専門です」と一応言っていました。

しかし、中国語の契約書翻訳はあまり数が多くなく、いただくお仕事は契約書が2割程度、残りの8割はビジネスメール、時事経済ニュース、会社紹介、インタビュー記事、商品紹介などでした。毎回違う分野のお仕事をいただくというのは、色々な知識を得られて楽しい反面、ゼロから調べなくてはならず、効率が悪い面もあります。効率が悪い=1日に処理できる文字数が少ない=収入がアップしない、ということでもあるので……。

このままでいいのだろうか?契約書をやるなら英語にシフトしたほうがいいのかな?などと悩んでいた時に、偶然「やってみませんか」と声をかけていただいたのがゲーム翻訳でした。今では、名刺に「ゲーム翻訳専門」の一文を入れています。

先輩翻訳者から「専門分野があると、その分野の処理スピードが上がり、効率よく仕事ができる。結果的に収入アップにつながる」と聞いていたのですが、本当にその通りでした。もしあのまま「ビジネス全般」で仕事をしていたら、未だに1日の処理量は2,000字前後に留まっていたと思います(ゲーム翻訳の今は4,000字前後)。

以前は、中国語翻訳は「分野を問わず何でも」という感じだったようですが、最近は専門分野化されてきています。そのため、どこかで専門分野を作るようにしないと、これからは安定的な収入を得るのが難しいかもしれません。

では、専門分野はどう決めたら良いのでしょうか?

もし、何か専門的な知識や経験があるなら、それをそのまま専門分野にして良いと思います。

私のようにこれといった専門分野がない場合は、とりあえず最初は何でも請けてみることをオススメします。そうすることで「こんな仕事もあるんだ」と新しい発見があったり、「最近はこの分野の仕事が多いな。じゃあこれを掘り下げて専門にしよう」と判断することもできます。

当初考えていた分野とは全く違う分野を専門にした私ですが、自分に合った専門分野は意外なところにありました。

小さなチャンスを迷わず掴む「瞬発力」を持つこと。これは、専門分野の決定のみならず、フリーランスとしてやっていくのに必要なスキルではないでしょうか。

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