ゲーム翻訳

ゲーム翻訳で悩む文化の違い

ゲーム翻訳をしていて、最近ある点に頭を悩ませました。それは「新年」の描写。

日本で「新年」と言うと1月1日のお正月ですが、中国では「春節」を指します。新年ネタのストーリーの場合、大抵はこの「春節」が背景になっています。いつも苦労するのが、この春節の定番アイテムの翻訳です。

中国では春節に「餃子」や「湯圓」を食べますが、日本では食べません。ですので、そのまま「餃子」と訳してしまうと、日本のプレイヤーは「なんでお正月に餃子?」と感じ、思い描いていたお正月の風景が崩れてしまうでしょう。なので、訳注をつけた上で「年越し蕎麦」としました。

最近では取り締まりも強化されているようですが、爆竹を鳴らす地域もあります。でも日本で爆竹って……やりませんよね。苦肉の策で「花火」としました。

他にも、車に乗っているシーンで、明らかに左ハンドルだと分かる描写がありました。でも日本は右ハンドル……。「外車です!」と言ってしまえばいいのかもしれませんが、ちょっと無理がある(笑)ここは一応そのまま左ハンドル描写で訳しましたが、訳注に「日本は右ハンドルですが……」と書いた記憶があります。

三国志のように、中華な雰囲気のゲームならそのままでもいいのでしょう。でも、そうではないゲーム、例えば恋愛ゲームのように感情にダイレクトに響く内容だったりすると、こういう細かい点で中華色を出すのが良いとは限らないと思っています。

もちろん私の一存では決められませんので、必ず訳注を入れるようにしていますが、文化の違いをどうローカライズするか、難しい問題です……。

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